寝起きが悪い時って、朝から最悪な気分ですよね。僕は基本的に夜更かしをするとほぼ必発して寝起きが悪いです。その時の気分といったら最悪ですね。いつも夜更かしした事を後悔します。
さて、そんな寝起きの悪さですが、寝起きが悪いと、1日のパフォーマンスが下がるという研究結果があります。
ペンシルベニア州立大学の研究
https://academic.oup.com/psychsocgerontology/article-abstract/74/1/38/4996223
2018年にペンシルベニア州立大学で行われた実験があります。
25歳から65歳までの人種や経済力の異なる240人の成人を対象に、スマートフォンを使用して1日のストレスレベルを7回計測し、また1日に5回、ワーキングメモリのテストを受けてもらいました。ワーキングメモリとは、集中力や自制心を司っている人間の機能です。
この実験を2週間継続した結果、寝起きのストレスが大きく、気分が最悪だという人が午後遅めの時間に実施したワーキングメモリの機能が最も落ちていたことがわかりました。
ちなみに前の晩の気分の良し悪しによって、翌日のワーキングメモリが低下するようなことはなかったそうです。
朝にネガティブな予測をすると一日のパフォーマンスが下がる
この実験からわかることは、朝にストレスのかかる「予測」をしてしまうとその日の認知機能が下がってしまい、一日中のパフォーマンスが落ちるということです。
例えば、「今日は嫌いな上司との飲み会があるなぁ」とか、「今日も仕事だるいなぁ」とか、「今日はパワポの発表だわ、緊張するし、人前で話すの嫌だなぁ」とか。
こういった予測をしてしまうと、認知機能が低下し、普段はミスらないようなことをミスしてしまったり、自分の出せる能力が100%発揮されないことが起きてしまうということです。
これって、ストレスフルな事態とか、ストレスがかかるようなことが実際起きるかどうかは関係なく、それが起きそうだなということを予測するだけで、脳の機能が低下するということなんです。
朝起きて嫌な気分だったり、嫌な予感がする時って、大抵嫌なことが起こってしまいがちですが、それは、このネガティブ予想に対するパフォーマンスの低下に起因していると考えることができます。
マーティン・スリブスキー
同研究を進めたマーティン・スリブスキー氏は、
「事前に考え、予測を立てることで、これから発生する可能性がある物事に対して十分な準備をすることができ、さらには不祥事の発生を未然に防ぐことにもつながる。しかし、こういった『予測』は人の日常的な記憶などの大脳の機能にダメージを与え、集中力の低下やミスにつながる。こうしたストレスの影響が一日の計画の始めとなる朝の時点ですでに深く根付いていた場合、ストレスを与えるようなことが生じたかどうかにかかわらず、常にそのストレスを感じることになる。つまり朝起きた時にネガティブな感情を抱いていると、ある意味すでに悪い結果が生じることが決定づけられてしまっているとも言える」
とまとめています。
実験結果でわかる対処法
ストレスを感じそうな1日が到来しそうな感じだとしても、それを乗り越えたらどんな良い気分になるかとか、乗り越えることによって自分が成長できるんだというように考えることで乗り越えられそうです。
朝にくよくよしてもダメ、ネガティブもダメ
朝にクヨクヨしたりネガティブにならずに、とりあえずは前向きな気持ちで1日をスタートしたほうが1日のパフォーマンスは上がるということは覚えておく必要がありそうです。
ネガティブな予測をしてしまっているならば、それは全く良い影響を及ぼさないという認識を持つべきですね。
ネガティブな目覚めの時は、自分の好きなコーヒーを飲むとか、好きな音楽を聞くとか、好きな異性の写真を見るとか何でもいいと思うので、ちょっとした想像力や行動の違いによって一日のパフォーマンスが変えられるように実践してみましょう。