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抜歯は感染性心内膜炎のリスクになる

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感染性心内膜炎に関係しないのはどれか?

a.脳梗塞b.連鎖球菌c.抜歯d.バージャー病e.指先にみられる有痛性の小紅斑

(CBT関連問題)

正解はc.バージャー病。

パージャー病は閉塞性血栓性血管炎とも呼ばれ、若年男性の喫煙者に多い。感染性心内膜炎とは関係ない疾患である。

今回は、この問題の選択肢にもある、なぜ「抜歯」によって感染性心内膜炎を発症するリスクが上がるのかを考えたい。

シンプルに言えば、抜歯などの口腔内の処置によって菌血症をきたし,これが誘因となって感染性心内膜炎を発症することが多いわけだ。

菌血症とは、黄色ブドウ球菌などの常在菌が何らかの原因によって血中に侵入する状態のことを言う。

抜歯後に多い菌血症の原因となる細菌は、緑色レンサ球菌である。通常は細菌が血液内に侵入しても、白血球により退治されるが、心内膜に傷があると、そこに緑色レンサ球菌が付着し、増殖することで心内膜炎が発症してしまう。

本来、心内膜はなめらかでつるつるしているが、心臓病のある人や心臓の手術後などでは心臓内の異常な血液の流れによって心内膜に細かい傷ができることがあり、それが原因となる。

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