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感情的な涙に隠された秘密。

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2002年に小泉純一郎元首相が、田中真紀子外相が記者らの前で涙を流したことに「涙は女性の武器」と発言し、女性国会議員らの反発を買ったという問題があったことを覚えている人はいるだろうか。

目の前で女性に泣かれた時はいつもいい気分はしないだろう。

最近は、男性も公共の場で泣いているシーンを見かけることも多くなった。

 

確かに泣くと気持ちが落ち着く

確かに泣くと気持ちが落ち着くという経験をした人がほとんどではないだろうか。

この「泣く」という行為に隠された秘密は一体何なんだろう。

果たして、「感情的に泣く」という行為に科学的な裏付けはあるのだろうか。

 

涙の研究

アメリカのウィリアム・H・フライ博士の1985年の研究によれば、玉ねぎの刺激による涙と悲しみによる涙をそれぞれ採取して成分を比較すると、悲しみによる涙のほうがタンパク質成分が多いことがわかった。更に、涙のタンパク成分には副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が大量に含まれることがわかったという。ACTHというのは脳下垂体から分泌され、副腎に働いてステロイドを分泌させるためのホルモンである。

また、2013年にアメリカ獣医眼科学会がウマの涙にコルチゾールが含まれているかを研究した。それによると、安静時にもコルチゾールは検出可能だったが、擬似ストレス後(ACTH刺激後)にコルチゾールは有意に増加したという。

以上2点の研究から、感情的なときに流れる涙は、ストレスによってACTHが刺激された際に分泌されるコルチゾールを体外に排泄するシステムなのではないかと考えられる。

参考URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24329958

ACTH分泌

ちなみに、ACTH分泌は精神的ストレスや身体的ストレス、侵襲、運動、低血糖などに影響を受ける。
そして下垂体から分泌されたACTHは、副腎皮質を刺激し、コルチゾールを分泌させる。
コルチゾールは様々な生理作用が存在するが、タンパク分解促進による糖新生の亢進や、血中への白血球動員や骨形成↓、アンドロゲン様作用など、ストレスに対応する反応を引き起こす。

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